この要因は債権回収を行う上では欠かせないものです。債権があっても相手(債務者)の支払能力が無くなってしまったあとでは債権を十分に回収できなくなるか全く回収できない状態に陥ってしまう可能性があります。
相手が負っている債務が1つだけではない場合、少なくなってきている財産を複数の債権者が取り合うことは必至です。すなわち優先回収を行うためには「スピード」が必要です。
ここでいうスピードは「債権回収が見込めなくなってきていることを察知するスピード」「債務者が経営危機に陥り今後も支払の遅れや未払いが続くと判断するスピード」「債権者の誰よりも先に交渉を開始する、優先に回収できる策を講じ行動するスピード」です。まさに早いもの勝ちです。
債権と債務のルールとして債権者平等の法則というものがあり、貸した時期が他の債権者より先でも、貸した額が他の債権者より多くても債権者同士に優劣はなく平等に扱われるというものですが、あくまでルールであり他の債権者より優位に債権を回収する術はあるので施さない手はありません。
まずは抵当権の担保がある場合にはその担保を売ったお金は優先的に回収できます。抵当権がない場合には他の債権者より交渉を早めることで優位に回収できます。そして1番厄介なのが債務者に弁済の順位がつけられている場合で他の債権者より優先的に回収するためには弁済の順位を上げるための交渉術が必要となります。
とはいえスピードのある行動に「情報と行動の正確さ」「優先的に支払ってもらえるような工夫」「状況判断」が伴わないと思わぬ失敗をまねくおそれがあるので慎重に策を練りましょう。